私は誰だ

永遠に守る、そう誓った

10月ローテ環境下 ラダーのネクロについて。

OOT環境前半、お疲れ様でした。能力調整が入ってまた環境が変わりそうですが、その前に10月のランクマッチにおけるネクロを振り返ってみようと思います。 自分自身ランクマッチは大半をネクロと共にしたこともあり、相当な時間を費やしました。思考の整理も兼ねて記事にしてみますので、よければお付き合いくださいませ。

もくじ

  • ゲームプラン・勝ち筋
  • 構築
  • 能力調整後について

ゲームプラン・勝ち筋

ネクロマンサーというクラスの勝ち筋は大きく3つあったと考えています。

  1. 横展開→全体バフで7,8ターン決着
  2. 9tにギルネリーゼ着地→フェリ、ギルネorグレモリーを絡めた15点で決着
  3. アーカス後に10tでOSK

全プランにおいて、ほとんど共通することは「中盤に横展開を押し付ける」ということです。

心眼の双葬女・レディ・グレイ、スカルリングといった既存の小型展開フォロワーに加えて、OOTからの新カード「冥界の番犬・ケルベロス」によって継続的な横展開が可能になりました。

f:id:iamim_sv:20181030093731j:plain

f:id:iamim_sv:20181030093758j:plain

f:id:iamim_sv:20181030093819j:plain

相手の処理が追いつかなくなったところに、グレモリー、飢餓の絶傑・ギルネリーゼの全体バフで大打点を叩き出す、これがネクロマンサーを使う・対面する上で最も意識される動きでしょう。ギルネリーゼをサーチできるルリアと合わせて、デッキの中にバフカードが8枚以上無理なく入る点もデッキの安定感に寄与していました。

f:id:iamim_sv:20181030094051j:plain

f:id:iamim_sv:20181030094112j:plain

プラン2

そしてネクロマンサーにおける最も凶悪な動きは、プラン2の飢餓の絶傑・ギルネリーゼと幽想の少女・フェリを組み合わせた10tの動きです。

f:id:iamim_sv:20181030113531j:plain

潜伏させたギルネリーゼを2枚目のギルネリーゼやグレモリーでバフして、フェリで3回殴って勝つ!というのがこのプランです。潜伏しているギルネに触れるカードが環境に少ない上に、ギルネのドローも相まって、9t着地に成功すればかなりの確率で成功させることができる凶悪なプランでした。

プラン3

幽霊支配人・アーカスを起動する、BOS環境からの強力な動きです。疾走するゴーストをギルネリーゼやグレモリーで強化して殴りきるパターン、10tに2コスト・フェリ・グレモリーで25点を叩き出すotkプランを内蔵している凶悪なコンボです。

f:id:iamim_sv:20181030120123j:plain

中盤は横展開で盤面を制圧し、終盤の大ダメージに繋げることができる。その上、ケルベロスやレディ・グレイでライフゲインして、蝙蝠Vに対して高い体力を保ちリーサルから逃げることができることができるのも固有の強みと言えそうです。

構築

f:id:iamim_sv:20181030092608j:plain

さて、それでは構築を見ていきます。ネクロマンサーというクラスにおいて、概ね上記の32枚は固定だったのではないでしょうか。

2/2/2フォロワー枠

構築の差異が最も分かれたのは2コストフォロワーでしょう。

ベレヌス

2/2/2フォロワーであると同時に、ラストワードで1点飛ばす優秀なフォロワーです。しかしドラゴンのガルミーユを複数回起動して破産するケースがネックで採用を嫌われることがあるフォロワーでした。とはいえヴァンプなどドラゴン以外のクラスに対しては優秀であり、変わらず採用されることもあったフォロワーです。

f:id:iamim_sv:20181030123901j:plain

ハッピーピッグ

ベレヌスの採用を嫌った多くの人が次点で試したフォロワーでした。他のフォロワーが進化権を使用しないと進化時効果を起動できない中、グレモリーの進化でもラストワードが強化される点、ライフゲインが優秀な点で無難に役割を果たしてくれるフォロワーでした。

f:id:iamim_sv:20181030123916j:plain

天界の尖兵

主にレート環境において採用されることが多かったフォロワーだったと思います。レートにおいて原初ドラゴンが流行していたところに、4点除去+天界の尖兵の進化で原初を処理することができる点が評価されての採用でした。しかしラダー環境においては原初はあまり見られることはなく、レディ・グレイやケルベロスなどに進化を優先したいため、採用は多くはなかったと思います。

f:id:iamim_sv:20181030123842j:plain

これらが構築において多く見られた2/2/2フォロワーでしょう。 自分は最終的にはベレヌスの採用に落ち着きました。ドラゴン対面でもガルミーユ以外には有効に使える場面が少なくないこと、ベレヌスがいるときにケルベロスに進化を切ると邪眼の悪魔のAOEに対して盤面を空で返せる点など、有効に使えることが多かったためです。またライフゲインはレディ・グレイで事足りるため、ハッピーピッグは採用しませんでした。

2コスト除去枠

次に2コストの除去枠で採用の候補となったのは以下の3種ではないでしょうか。

熾天使の剣

ヴィーラを1枚で処理できる点がとても大きいカードです。しかしエンハンスが邪魔になる点、3コスト以上に対してはあまりにもコスパが悪い点が何とも不器用で使いにくさも感じるカードでした。

f:id:iamim_sv:20181030131301j:plain

消えぬ怨恨

2点と見ると弱そうに見えますが、実質ネクロマンス1で4点を飛ばすことができる2コスト除去であり、フラウロスに対する回答として、また単純に便利な軽量除去として使いやすい除去でした。

f:id:iamim_sv:20181030131146j:plain

呪われた忠誠

2コスト確定除去ですが、盤面を強く保ちたいミッドネクロにおいては自分のフォロワーを失うのはあまり嬉しくない点が微妙でした。しかしアーカス後は実質2コストで一方的に相手のフォロワーを処理できるようになるため、アーカスプランを重く見るデッキにおいては検討の余地のあるカードかと思います。

f:id:iamim_sv:20181030131217j:plain

その他のカード

ビッグソウルハンター

ラダーにおいては役割を持てるカードかと思っています。Wの真実の宣告、Dの大型フォロワー、Rの大型たちを3コストでフォロワーを出しつつ処理できる点は優秀。しかしネクロマンス6がかなり重たいため枚数と使いどきを選ぶ点が難しいカードです。 f:id:iamim_sv:20181030132403j:plain

純心の歌い手

純粋に優秀なドローソース。しかしRのオクトリスに簒奪される点、3/1/2という貧弱なスタッツが使いにくさもありますが、ドローがやはり強い。しかもアーカス後は無条件で2ドローと化す点もありとにかく優秀。 f:id:iamim_sv:20181030132412j:plain

常闇の梟

あまり採用を検討している人は少なかったイメージ。自分はかなりの時間をこのカードと共にラダーしていました。まず3/3/2で純心と比べてスタッツが強い点、葬送してライフゲインがある点、手札に加えるカードがネクロマンサー・フォロワーだけ、という点でルリアを引っ張ってこなくて済む点など書いてあることが強い。しかし2/2/2フォロワーに1・1交換される点がどうしても使いにくい場面が多く、最終的には抜けていきました。 f:id:iamim_sv:20181030132552j:plain

沈黙の絶傑・ルルナイ

登場時はかなり注目されていたカード。3/3/3のスタッツ、スペルを重くする効果と書いてあることは強そうに見えます。しかしV環境で3点除去が多い環境、スペルを1t使えなくしても効果的な場面が少ない上にネクロマンスの消費がネックで結局使われることがなくなったカードでした。 f:id:iamim_sv:20181030132620j:plain

冥河の案内人

ネクロマンサーミラーにおいて、先攻が圧倒的に有利です。ギルネリーゼのドローを先に有効に使えて、かつフェリを先に使える点であまりにも差があるからです。後攻として戦う際に、先攻で着地したギルネリーゼをファンファーレで破壊できるカードとして採用があったようです。しかし用途がかなり限定的だったため採用は決して多くなかったと思います。 f:id:iamim_sv:20181030132652j:plain

冥河の渡し守・カローン

発表時はケルベロスと併せてかなり注目されたカードでした。しかしネクロマンスの消費が多い点や、進化したターンは1面処理しかできない点がネックで採用が少なかったカードだと思います。グレモリーのナーフ後は6コストの枠として採用が検討されそうですが、同じ理由で結局採用は少ないのではないか、とも思います。 f:id:iamim_sv:20181030132754j:plain

ケルトンプリンス

同じく6コストのカードとして、ナーフ後に注目されているカードかと思います。しかし横展開を広げることが大切なネクロマンサーにおいて、6コストを消費して2面しか広がらないカードであり柔軟な使い方が難しいカードとして結局採用は少ないままとなるのではないかと思います。 f:id:iamim_sv:20181030133015j:plain

ソウルコンバージョン

アーカス下では無条件の1コス2ドローですが、ミッドネクロにおいては呪われた忠誠と同様に自分の盤面を一体失うのが致命的なため、採用は少なくなったカードでした。 f:id:iamim_sv:20181030133042j:plain

能力調整後について

グレモリーが6PPから7PPに変更されることによって、5tケルベロス後に相手は躍起になって除去する必要がなくなった点。また、アーカス後の10tに2コスト・フェリ・グレモリーができなくなったことで悪戯な霊魂、またはルリアしかOTKプランの受けがなくなってしまう点、以上2つが大きな弱体化だと思われます。しかし展開札は変わらず強力である点、ギルネリーゼを介した動きは全く変わらずに使える点、蝙蝠やアーサー、ガルミーユの弱体化で相対的に立ち位置は良くなった、まで考えられるデッキとも言えるのではないかと思います。来月は軽くラダーを走ろうと思っていますが、まずは下のデッキに近いものを使ってみようと思っています。

f:id:iamim_sv:20181030141836j:plain

構築は大きく変えていませんが、ベレヌスを全く無理なく採用できるようになる点があまりにも清々しいです。また、ドラゴンに対してもガルミーユが怖くて進化できなかったケルベロスを意気揚々と進化できる点でも立ち回りはより改善されます。この構築を使ったその上で、使ってみた感触や改善点などまた次に書ければと思います。よければご覧ください。

(思っていたよりも長くなって申し訳ないです。簡潔にまとめられるように頑張ります。)